王子様なんて (ページ20)

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終業後、ミンジと
会社の近くにある行きつけの居酒屋にやってきた。

行きつけというのも、
ここはミンジの血の繋がったお兄さん、
ナムジュンオッパとその友達、ホソクオッパが経営している居酒屋で、
妹にデレデレなナムジュンオッパのお陰で安く食べ飲みできることで私たちは重宝している。

〈や〜A久しぶりじゃん！！最近忙しかったの？〉

カウンター席に座った私達に、
居酒屋が天職なんじゃないかと来る度に思う、
いつ来ても元気なホソクオッパから声がかかる。

「そう〜。最近忙しくて。ホソクオッパ相変わらずだね！
ナムオッパは？？彼女出来た？」

〈A…お前ほんと傷をえぐるねぇ。〉

ホソクオッパの隣にいた、ミンジの兄、
ナムジュンオッパに彼女が出来たかどうかの確認をするのが、
毎回の恒例だ。

ナムオッパは、4年付き合ってた彼女に二股をかけられていたことが判明。その彼女は浮気相手の子を妊娠し、結婚して幸せな家庭を築いているらしい。

その傷をえぐれるくらいの仲ではある。
ミンジの兄とその友達ながら、
私のことも妹のように接してくれる2人だ。

いつものように2人と喋りながら
飲み進めていくと、
お酒もいいぐらいにまわったところで、
ホソクオッパが聞き覚えのある名前を口にした。

〈ジミナ！ジョングク！久しぶり〜！！〉