王子様なんて (ページ27)

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それからは、他愛もない話をしながら
4人ともお酒を流し込む。

ジミンさんとジョングクさんは
学生時代から仲が良かった、だとか、

カフェで働く前は、2人とも
普通のサラリーマンだった、だとか、

ほぼほぼ、ミンジが質問して、
それにジミンさんとジョングクさんが答える様な形で、

私は話を聞いて、たまに相槌を打つ程度。

ジミンさんとジョングクさんは、
お酒が強いようで、先に来た私達よりもかなりの杯数飲んでいるのに、テンションこそ高くなってはいるものの、普段と何ら変わらない様に見える。

〈ずっと思ってたけど、なんで、グガとAちゃんってさん付けで呼び合ってんの？同い年なのに。〉

宴も中盤に差し掛かる頃、
突然ジミンさんからのこんな質問に戸惑う。

…困る質問だな、ジョングクさんは何て答えるんだろう。

そう思い、チラッと横を見ると、

お酒が入ったせいか、いつもよりも少しトロンとした目で
こちらを見つめているジョングクさんと目が合う。

『俺は、さん付けなんて辞めたいけどね。Aって呼びたい。』

見つめながらそんなことを言ってのけるジョングクさんは、
相当慣れてるんだろう。

暴れ出す心臓を抑えるために、そう思っておかないと、
また痛い目に合う。

「いいよ、呼んでも。私はグクって呼ぶことにする。」

あぁ、思ってるよりも結構酔ってるみたい。
普段なら、ムリやら、何やら言って相手と距離を置こうとするのが私だが、

お酒のせいなのか、ジョングクさんのせいなのか、
赤く火照っているであろう頬を隠しつつ、

彼を見つめ返す。