王子様なんて (ページ8)

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〈かなりイケメンじゃない？？ジミンさんタイプすぎる♡〉

「そうだねー。ってなんで名前知ってんの？」

〈私の情報網舐めないでよ。そんぐらいすぐ入ってくるから。ちなみにあの無愛想な彼はジョングクって言うらしい。〉

「へー。」

覚えるつもりなんてサラサラない私に、ミンジから
はぁ。と盛大なため息をつかれたところで、料理と飲み物が来た。

〈ごゆっくりどうぞ〜ﾆｺ〉

と、キラキラと効果音がついてくるかのような笑顔に
ミンジがやられているうちに、
カフェラテにシロップを入れようかななんて思って、
蓋に手をかけたその時、
突然ガシッと誰かの手によって蓋ごと手を掴まれた。

『…ミルク甘めのやつにしといたから。そのままでもいけると思う。』

顔を上げるとそこにはさっきまでコーヒーを作っていた無愛想な方の店員が立っていた。

「え、あ、ありがとうございます。いただきます。」

戸惑いながらそう答えると、満足したのか何も言わず去っていく。

店員の後ろ姿を見ながらニヤニヤするミンジは置いて、言われた通り何も入れずに飲んでみる。

「…………美味しい。」

思わずカウンターの店員の方を見ると、
彼の視線もこちらに向けられていて、

バチッと目が合った、その瞬間、彼が

フッと笑った、ような気がした。