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「“男の子”の俺も作って貰おうかなー」
って態とらしく言えば、
「ヒョンはもう男の“子”じゃないからダメ」
って、すっかりおじさん扱い。
そんな俺達を見て楽しそうに笑うAさんと、五年前失敗話をお腹を抱えて笑ってくれた顔が重なって見えて。
胸が苦しくなった。
トイレで席を立ってからリビングに戻ると、目を疑いたくなるものが飛び込んできてその場に立ち尽くす。
隣に座ってたジョングクの右腕に、Aさんが抱き締めるように両腕を絡ませ、うつらうつらしてる。
慌ててる様子のマンネと、それに注目して動きが止まってる他五人。
「これは……、どういう状況？」
俺の問い掛けに“さぁ？”と肩を竦めるユンギ。
警戒してた筈のジョングクは酔ってるからだろうか、照れたようにAさんを見る。
「んんー…？」
探偵のように顎を触りながら考え込むテヒョン。
それから目を見開いたと思ったら、ジョングクの目の前に座り、ここ最近で最も真剣な顔を向けた。
その表情に若干怯む末っ子。
「な、何…？」
「ジョングガ、お前を脱がしていい？…っていうか脱げ」
沈黙と。
他六人の頭に浮かぶ“？マーク”。
ユンギが頭を掻きながら“あー…”と口を開く。
「テヒョンア、お前のことだから誤解を招く言い方になってるんだと思うけど、変な意味じゃないんだよな？」
“へんないみ？”って首を傾げるテヒョンは、多分理解していないけど直ぐに、
「もちろん！」
と、胸を張った。
「A、ごめんね。ちょっとだけジョングギ借りるね」
絡めていた腕を解いてパーカーを受け取ると、自分でそれを着てジョングクと反対側の彼女の横に座った。
すると、船を漕ぎながらもなんとか保っていたAさんが、吸い寄せられるように傾いていき、今度はテヒョンに抱きついた。
“おおっ”と、感嘆の声を上げる一堂。
テヒョンは、既に眠そうなAさんの背中に腕を回し、優しく問いかける。
「この服が好き？」
閉じかけた目でゆっくりと頷き、
『この匂い……好き』
その言葉を聞いて、思わず心臓が跳ねる。
“やっぱり”と不敵に笑ってから俺を見つめる名探偵。
「聞いてましたか？そこで真っ赤になってる犯人さん」
「いや、犯人って…」
「えー、なになにー？ジンヒョンがどう関係あるの？」
ホビの問い掛けに答えるジョングク。
「ジンヒョンの服なんです、それ。置いてあったので借りました」
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作者名：lia | 作成日時：2024年4月15日 18時
